東洋医学から見た不妊症 〜赤ちゃんを授かりやすい体づくり〜/おおた鍼灸院 大森
こんにちは! 大森駅徒歩4分、おおた鍼灸院 大森の院長・太田です。
私は長年にわたり東洋医学の視点から不妊症に悩む方々のお手伝いをしてきました。今日は、東洋医学がどのように不妊症に向き合うのか、そして赤ちゃんを授かりやすい体づくりのコツについてお話しします。
「何年も妊活しているのに結果が出ない」「病院では特に異常がないと言われた」という方も多いのではないでしょうか。そんな方々に、東洋医学の考え方が新しい希望になるかもしれません。
東洋医学の基本的な考え方
「気・血・水」のバランスが健康の鍵

東洋医学では、私たちの体は「気・血・水」という3つの要素でできていると考えます。
「気」は体を動かすエネルギー、「血」は栄養を運ぶ血液、「水」は体液のことです。これらが過不足なく全身を巡り、体の臓器がバランスよく働いている状態が健康であり、赤ちゃんを授かりやすい体の状態なのです。
私がいつも患者さんに説明するのは、「川の流れが滞ると水が濁るように、体の中の巡りが悪くなると、様々な不調が現れる」ということ。不妊の問題も、このバランスの乱れから生じることが多いのです。
「五臓」の働きとつながり
東洋医学では、体の中の主な臓器を「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」と呼びます。これらは現代医学で言う臓器とは少し意味が違い、それぞれが体の機能全体に関わっています。
五臓は互いに助け合ったり、抑制し合ったりしながらバランスを保っています。例えるなら、家族のような関係です。一人が調子を崩すと、他のメンバーにも影響が出てくるのと同じです。
不妊症と体の関係
「腎」は生命と生殖の源

五臓の中でも、特に「腎」は不妊症と深い関わりがあります。東洋医学では、腎は生命の根っこであり、赤ちゃんを授かる力の源と考えられています。
先日来院された30代の女性は、「冷えがひどく、生理不順で悩んでいます」と訴えていました。東洋医学的に見ると、典型的な「腎の働きが弱っている」状態でした。腎は両親から受け継いだ生命エネルギーを蓄える場所。このエネルギーは減る一方で増えることはないため、腎の働きを守ることが妊活において非常に大切なのです。
「肝」と「脾」も重要な役割を果たす
月経や妊娠には、腎だけでなく「肝」と「脾」も深く関わっています。肝は血を蓄え、気の流れをスムーズにする役割があります。肝の働きが弱いと、血の巡りが悪くなり、ホルモンバランスも崩れやすくなります。
また「脾」は、食べ物から栄養を吸収し、気と血を作り出す働きがあります。脾の機能が低下すると、体に必要な栄養が十分に取り込めず、赤ちゃんを授かるために必要な環境が整わなくなります。
これらの臓器の働きは、現代医学で言う内分泌系やホルモンバランスとも密接に関連しています。東洋医学の視点から体を整えることで、ホルモンバランスも自然と整っていくのです。
東洋医学的な不妊症の診断と治療
一人ひとりに合わせた診断

東洋医学では「四診」という方法で、一人ひとりの体質や状態を総合的に診ていきます。
「望診」では顔色や舌の状態を見て、「聞診」では声や呼吸の様子を聞き、「問診」では症状や生活習慣について詳しく聞き取り、「切診」では脈や腹部の状態を触って調べます。
私の診療室に初めて来られた40代の女性は、「病院での検査では特に異常はないと言われたのに、なかなか妊娠できません」と悩んでいました。診察すると、舌が薄い色をしていて脈も弱く、「気と血が両方とも足りない」状態でした。このように、西洋医学では見つけられない体の状態を、東洋医学では独自の視点で診断することができるのです。
漢方薬による治療
東洋医学的な診断に基づいて、その方の体質や症状に合わせた漢方薬を処方します。例えば、腎の働きを高める漢方薬には、八味地黄丸や六味地黄丸などがあります。
「漢方薬を飲み始めてから、冷えが良くなり、生理痛も軽くなりました」と喜ばれる患者さんも多いです。漢方薬はすぐに効果が出るものではありませんが、続けることで、体質から改善していくことができます。
鍼灸治療の効果
鍼灸治療は、体内の気の流れを整え、血行を良くすることで、冷えや体質の不調を根本から改善します。
30代の看護師Yさんは、「2年以上妊活しているけれど妊娠できず、肌荒れや便秘、冷えにも悩んでいました」と来院されました。鍼灸治療を続けた結果、「冷えや便秘が良くなり、元気な赤ちゃんを授かることができました」と報告してくれました。
「鍼は痛くないの?」と心配される方もいますが、Yさんは「全然痛くない鍼で安心でした。不妊で悩んでる方にはオススメです」と話しています。
赤ちゃんを授かりやすい体づくりのポイント
東洋医学の観点から、赤ちゃんを授かりやすい体づくりのために私がいつも患者さんにお伝えしている5つのポイントをご紹介します。
1. 体を温める

冷えは気血の巡りを妨げ、子宮や卵巣の働きを弱めます。特に下半身やお腹を温めることが大切です。
「足湯を毎日の習慣にしてから、生理痛が軽くなりました」という声をよく聞きます。また、冷たい飲み物や生野菜の食べ過ぎにも注意が必要です。温かい食事や飲み物を心がけましょう。
2. 規則正しい生活を送る
体の働きを正常に保つためには、規則正しい生活が欠かせません。特に十分な睡眠は、ホルモンバランスを整えるために重要です。
睡眠中に分泌される成長ホルモンが卵巣の働きを高め、排卵を促すことが分かっています。夜11時から朝3時までの間は「腎」の活動が活発になる時間帯ですので、この時間帯にはしっかり眠ることをお勧めしています。
3. バランスの良い食事を心がける
東洋医学では「医食同源」といって、食事も薬と同じくらい重要と考えます。特に「脾」の働きを高める食事が大切です。
「何を食べればいいですか?」とよく質問されますが、基本的には旬の食材をバランスよく食べることをお勧めしています。特に、黒豆、くるみ、黒ゴマなどの黒い食材は腎を補うとされています。また、砂糖の取り過ぎや刺激物は控えめにしましょう。

4. 適度な運動を取り入れる
適度な運動は気血の巡りを良くします。ただし、激しい運動は逆に体力を使い過ぎてしまうので注意が必要です。
「ウォーキングやヨガを始めてから、体が軽くなりました」という患者さんは多いです。特にヨガは呼吸法と一緒に行うことで、リラックス効果も高まります。
5. ストレスをうまく管理する
東洋医学では、感情の乱れは五臓、特に「肝」に影響すると考えます。ストレスは気の流れを滞らせ、血の巡りも悪くします。
40代の患者さんは「仕事のストレスで生理不順になり、妊活がうまくいかないと悩んでいました」が、鍼灸治療とともにストレス管理の方法を取り入れたところ、3ヶ月後に自然妊娠されました。
瞑想や深呼吸、趣味の時間を持つなど、自分に合ったストレス解消法を見つけることをお勧めしています。
東洋医学と西洋医学を上手に組み合わせる
東洋医学は西洋医学と対立するものではなく、お互いに補い合う関係にあります。私は患者さんに、必要に応じて産婦人科での検査や治療も並行して受けることをお勧めしています。
「病院での不妊治療と並行して東洋医学的なケアを受けたことで、体調が良くなり、妊娠につながりました」という声も多く聞かれます。
特に原因がはっきりしない不妊に悩んでいる方や、不妊治療のステップアップを考えている方にとって、東洋医学の視点を取り入れることは新たな可能性を開くかもしれません。
まとめ:東洋医学で目指す「赤ちゃんを授かりやすい体づくり」
東洋医学の考え方を取り入れた不妊症へのアプローチは、単に「妊娠する」ということだけを目標にするのではなく、心と体の両方が健康な状態を目指すものです。
気・血・水のバランスを整え、五臓の働きを高めることで、自然と赤ちゃんを授かりやすい体になっていきます。そして何より大切なのは、焦らず、自分の体と向き合うことです。
私の診療室に来られる多くの方が、東洋医学的なケアを続けることで、体質が良くなり、妊娠への道が開けています。もちろん、すべての方がすぐに結果を得られるわけではありませんが、体質改善は将来のお子さんの健康にもつながる大切な取り組みです。
不妊でお悩みの方は、ぜひ一度東洋医学の視点から体を見直してみてはいかがでしょうか。あなたの体が本来持っている自然の力を高め、赤ちゃんを授かりやすい体づくりをサポートします。
よくある質問
Q: 東洋医学の不妊治療はどのくらいの期間続ければ効果が出ますか?
A : 個人差がありますが、一般的には3〜6ヶ月の継続治療で体質の変化を感じる方が多いです。東洋医学は即効性よりも、じっくりと体質を改善していくアプローチです。
当院では、初めの1ヶ月で「冷えが減った」「生理痛が軽くなった」といった変化を感じる方が多く、3ヶ月以上続けると「基礎体温が安定した」「排卵が規則的になった」という声もよく聞かれます。
体質改善には時間がかかりますが、その分、妊娠後も体調が安定しやすいというメリットがあります。
Q: 西洋医学の不妊治療と並行して受けても大丈夫ですか?
A : はい、むしろ両方を組み合わせることをお勧めしています。西洋医学の検査で原因を特定し、必要な治療を受けながら、東洋医学で体質改善を行うことで、より良い結果につながることが多いです。
実際に当院の患者さんの約7割は、婦人科での治療と並行して通われています。「体の調子が良くなったことで、タイミング法や人工授精の成功率が上がった」という声も多く聞かれます。
ただし、服用中の薬や治療内容については、初診時に必ずお伝えください。より安全で効果的な治療プランをご提案します。
Q: 男性も東洋医学の不妊治療を受けた方が良いのでしょうか?
A : はい、ぜひ男性にも受けていただきたいです。不妊の原因の約半数は男性側にもあると言われています。
東洋医学では、男性の精子の質や量も「腎」の働きと深く関わっていると考えます。特に現代社会では、ストレスや生活習慣の乱れから、男性の「腎」の働きが低下しやすい傾向にあります。
当院では、男性の方にも鍼灸治療や漢方薬、生活習慣のアドバイスを行っています。「妻だけが頑張るのではなく、夫婦で一緒に体質改善に取り組むことで、より良い結果につながった」というケースも多いです。
Q: 年齢が高くても東洋医学の不妊治療は効果がありますか?
A : 年齢に関わらず、体質改善の効果は期待できます。もちろん、若い方に比べると時間がかかることもありますが、40代で東洋医学的なケアを始めて妊娠された方も多くいらっしゃいます。
東洋医学では、「腎」の働きを高めることで、年齢による影響を最小限に抑える取り組みを行います。特に、卵子の質を高めるためのアプローチは、年齢が高い方にこそ効果的な場合があります。
「高齢だから」とあきらめる前に、一度ご相談いただければと思います。体質改善を通じて、妊娠の可能性を少しでも高める手助けをさせていただきます。
Q: 鍼は痛くないですか?不妊治療のための鍼はどこに刺すのですか?
A : 当院で使用する鍼は非常に細く、多くの方が「思ったより全然痛くない」とおっしゃいます。痛みを感じる場合でも、ちくっとする程度で、すぐに慣れていただけます。
不妊治療のための鍼は、お腹や背中、足など、体質や症状に合わせたツボに施術します。特に下腹部や腰の辺りには、子宮や卵巣の働きを高めるツボがあります。
「鍼が怖い」という方には、まずは体験施術から始めることもできますし、鍼を使わない方法(お灸や指圧など)もご提案できますので、ご安心ください。
Q: 漢方薬は副作用がありますか? 西洋薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
A : 漢方薬は自然の素材から作られているため、西洋薬に比べて副作用は少ないとされていますが、体質によっては胃腸の不調などが出ることもあります。
西洋薬との併用については、多くの場合は問題ありませんが、お薬の種類によっては注意が必要なものもあります。当院では、現在服用中のお薬をすべて確認した上で、安全な漢方薬を処方しています。
また、漢方薬は個人の体質に合わせてオーダーメイドで処方することが大切です。市販の漢方薬を自己判断で服用するよりも、専門家に相談することをお勧めします。
Q: 東洋医学で不妊治療をする際の費用はどのくらいかかりますか?
A : 当院の初診料は5,000円、その後の1回の治療費は8,800円となっています。
月に2〜4回の通院で継続していただくことが多いです。体質や症状によって最適な通院頻度や治療内容が異なりますので、初診時にしっかりとご説明いたします。
Q: 初めて受診する際に準備しておくことはありますか?
A : 初診時には、以下のものをご準備いただけると助かります:
*過去3ヶ月分の基礎体温表(つけていれば)
*婦人科や泌尿器科での検査結果(お持ちであれば)
*現在服用中のお薬のリスト
*生理周期や妊活の経過がわかるメモ
また、当日は楽な服装でお越しください。お腹や背中、足などを診察することがありますので、スカートよりもパンツスタイルの方が施術を受けやすいです。
初めての方は、診察と説明、初回の施術を含めて約60〜90分ほどお時間をいただいています。リラックスしてお越しください。
おおた鍼灸院 大森へのアクセス
初めての方でも安心して来院いただけるよう、丁寧なカウンセリングを心がけています。帯状疱疹後神経痛で、お悩みでしたらご相談ください。
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新しい命を迎えるために〜東洋医学で叶える健やかな妊活〜
東洋医学の不妊治療は、単に「妊娠する」という結果だけでなく、心と体の健康を取り戻すことを大切にしています。赤ちゃんを授かるための体づくりは、同時に健康な体を取り戻す過程でもあります。
当院では、一人ひとりの体質や生活習慣に合わせたオーダーメイドの治療を行い、妊活中の不安や悩みにも寄り添いながら、サポートしています。
「もう何年も妊活しているけれど結果が出ない」「西洋医学だけでは物足りない」という方は、ぜひ一度東洋医学の力を試してみてください。あなたの体が本来持っている自然の力を引き出し、新しい命を迎える準備をお手伝いします。
まずは無料相談からでも構いません。あなたのご来院を心よりお待ちしております。
